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今回は「塗装できない屋根材の注意点とは?」を詳しくご紹介いたします。
住宅の屋根材の中には、塗装しても効果が期待できない、または塗装を避けたほうがよいものが少なくありません。
主に、2000年前後に製造されたノンアスベストスレート屋根材に多いと言われています。
では、なぜこのように塗装が難しい屋根材が普及したのでしょうか?
塗装が難しい屋根材が普及した要因は、アスベストの問題が大きく影響を及ぼしています。
以前は作業効率も良く、軽量性・耐熱性・耐火性などのある「石綿(アスベスト)スレート」が、日本の屋根材としても多く普及していました。
しかし、アスベストは発がん性や炎症を引き起こすという危険性があると判明し、大きな社会問題となっていきました。
2004年、アスベストの使用が全面禁止となりました。
アスベストの使用禁止に伴い、アスベストを含まないスレート屋根材の開発が進められ、ポリエステルフィルムやアスベストの含有量を低減したアスベストセメントが開発されました。
アスベスト規制による製品材料の転換が急速に進んだことに伴い、製造技術が十分に確立されていない時期に製造された屋根材も少なくありません。
当時のこれらのノンアスベスト屋根材は、製造工程や材料の品質に問題があり、耐久性に乏しいものが多く、8〜10年で多くの不具合が報告されたため、生産が中止されました。
また、これらの材質は塗膜と素地の接着力が弱く、塗装によって塗膜が剥がれやすくなってしまいます。
このように、2000年前後で販売された屋根材の一部には、塗装が難しい屋根材があります。
では、塗装できない屋根材に塗装してしまうと、どのような問題が発生するのでしょうか?
塗装できない屋根材を塗装してしまうと、塗膜が剥がれ落ちて雨漏りの原因となったり、塗膜の重みで屋根材が変形したり、割れたりするなどの問題が発生する可能性があります。
このように、これらの屋根材には塗装しても強度が保てません。また、塗装しても劣化を止められません。そのため、これらの屋根材には塗装する意味がないということになります。
そのため、塗装できない屋根材の劣化が進んだ場合は、葺き替えやカバー工法などのリフォームが必要となります。
では、具体的に塗装ができない屋根材を7つご紹介します。
ニチハ株式会社 パミール
製造期間:1996~2008年
旧クボタ コロニアルNEO
製造期間:2001~2008年
旧松下電工 レサス
製造期間:1999~2006年
旧クボタ ザルフ
製造期間:1997~2006年
旧クボタ アーバニー
製造期間:1982年から2005年
旧クボタ グリシェイドNEO.
製造期間:2001年から2008年
旧積水化学工業 セキスイかわらU.
製造期間:1970年から2013年
ご紹介した屋根材以外でも、塗装できない屋根があります。
塗装しても、雨漏りや屋根材の損傷を防ぐことができないほど、屋根が劣化してしまった場合です。
屋根塗装が出来なかった場合、2つの工法でメンテナンスすることができます。
屋根のカバー工法とは、既存の屋根材の上から新しい屋根材を被せる工法です。
既存の屋根材を撤去する必要がないため、工期が短く、費用を抑えることができます。
屋根の葺き替え工法とは、既存の屋根材をすべて撤去して、新しい屋根材を葺き直す工法です。
屋根材だけでなく、野地板や防水紙などの下地も新しくするため、屋根の耐久性を大幅に向上させることができます。
葺き替え工法によるメリット
葺き替え工法によるデメリット
屋根材は、住宅の外観を左右するだけでなく、雨漏りや断熱性など、住宅の性能にも大きく影響します。
また、屋根材は紫外線や風雨、積雪などの影響を受けやすいため、定期的な点検とメンテナンスが必要です。
屋根材の判断は、見た目だけでは正確に行うことができません。
屋根材の種類や状態によっては、塗装が必要な場合もあれば、葺き替えやカバー工法などのリフォームが必要となる場合もあります。
そのため、屋根材の判断は、屋根材の種類や状態を熟知した専門家に依頼することが大切です。
専門家は、屋根材の種類や状態をしっかりと確認した上で、適切な判断と提案をしてくれます。
今回は「塗装できない屋根材の注意点とは」をご紹介しました。
塗装できないスレート屋根材は、塗装による補修は適していません。
塗装できないスレート屋根材に塗装工事してしまうと、屋根材を保護するどころか劣化が進んでしまいます。
誤ったメンテナンスをしないためにも、今回の記事を参考に屋根材の適したメンテナンスをしましょう。
屋根材の点検は、一般的に10年から15年ごとに行うのがおすすめです。
屋根材の劣化が進むと、雨漏りの原因となったり、断熱性が低下したりするなどの問題が発生する可能性があります。
そのため、定期的な点検とメンテナンスを行い、住宅を良好な状態に保つことが大切です。
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